2019年 05月29日

「いつか使う」を溜め込まないルール

環境分野で初のノーベル平和賞を受賞したケニア人女性、ワンガリ・マータイさんが
日本語独自の言葉である「もったいない」を「MOTTAINAI」として世界に広めてから、
早くも10年程が経ちました。
その間に世間は空前の断捨離ブームが巻き起こり、
今ではあまり大きな声では聞こえなくなってきてしまっている感がありますが、
やはり何かを捨てる際には「もったいないな」と感じることも多く、
その精神は日本人からなかなか抜けるものではないのだなと思います。

「もったいない」と感じることは決して悪いことではありません。
世界的にプラスチックゴミを無くしていこうという動きの中で、
その精神はきっとこれからも役に立つでしょうし、
もったいないと感じることで1つ1つのものを大切にすることができるでしょう。
大切なのは、もったいないを大事にしつつ「ルール」をきちんと設定すること。

それにはまず、家に溢れる「モノ」には、3層の層があることを理解することが必要です。
・上ずみ層=DMや書類など、日々増えるが捨てやすいモノ
・中間層=服や食器、雑貨などの日用品
・沈殿槽=手紙や写真などの思い入れが深いモノ
上ずみ層に当たるものは毎日見つけたら即処分、を心がけるとして、
厄介なのが「中間層」に当たるもの。
実は家の大半の「スペースを占めているのが「中間層」にあたるもので、
「いつか使う」可能性があるものが多い上家のあらゆる場所に分布していて、
捨て時もバラバラで、溜まりがちなのです。

ではどのように捨てればいいのか?というと、
まず、種類が多いので一気に捨てようとは考えず、場所とアイテムごとに
捨てるルールをまず作成します。

・洋服
サイズが合わない、古臭い、昨シーズン使っていない、修理代がかかりすぎる、
似たものがいくつもある、忘れていた…などのチェック項目を自分で作り、
4つ以上当てはまったら捨てる!というようにする。
もちろん自分が納得していればチェック項目は1つだけでも大丈夫です。
どうしても迷ったら着て外出してみて最終判断。

・靴
まず「一足買ったら、一足処分」を徹底。
こうすることで一定数を保つことができ、下駄箱からも
三和土からも靴があふれることを防げます。
その他にも「靴底の溝が消えてきたら捨てる」などの捨てる基準を作りましょう。

・キッチン
賞味期限切れのもの、変質したものは即処分。
いま食べれないものはこの先も食べることはありません。
期限切れの食品が多い人は買いすぎる自分を自覚しましょう。
キッチンにおける「いつか使うかも」は他の場所以上に使わない可能性大。
潔く捨てましょう。

・洗面所
タオル、シーツは選択の頻度などを考えて必要枚数のみ残しましょう。
一人2〜3枚で十分ですので、それ以上のものは雑巾にしてしまいましょう。
洗剤類、ペーパー類は消費ペースをメモしておき、
「残り◯箱/ロールになったら買う」というルール作りを。

「もったいない」という精神はとても素晴らしいのですが、
もったいないからといって溜め込み、結局使わずじまいだったら
それこそもったいないですよね。
ルールを設定して上手に使い、無駄なもったいないを無くしていきましょう!

(via NIKKEI STYLE)

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