2018年 01月13日
あの資源ごみはその後何に生まれ変わっているのか?
ゴミの種類といえば「可燃ごみ」「不燃ごみ」があり、その他に最近は缶・瓶、紙類、ペットボトルなどをまとめて「資源ごみ」と呼ばれる「リサイクルできるごみ」という分類がされているのが当たり前になってきました。
資源ごみ、というくらいですから当然何かの資源になるのはみなさんわかっていると思います。
しかし、それが一体何に生まれ変わっているのかを詳しくご存知の方は少ないのではないでしょうか?
今日はそんな資源ごみの行方を追ってみたいと思います。
まずは、スチール缶。
鉄でできたスチール缶は保温性に優れていて、丈夫で、磁石に引っ付くものです。
足で潰そうと思ってもなかなか潰れない、コーヒーや紅茶などの飲料に使われているものですね。
スチール缶は、1000個以上まとめて押しつぶされ、鉄の原料(鉄スクラップ)となります。
その後高温で溶かされ、同じスチール缶にもう一度生まれ変わったり、鉄筋、鉄骨、鉄板などの原材料ともなります。
あなたが今乗っている車の一部は、もしかしたらあなたが飲んだ缶かもしれません。
次は同じ缶でもアルミ缶。
こちらも1000個以上まとめて押しつぶされ、アルミニウム原料(アルミ缶スクラップ)となります。
こちらもその後高温で溶かされ、6割はもう一度アルミ缶に、残りの4割は品質のよい鉄を作るための脱酸剤になったり、アルミ鋳物製品に再利用されています。
お次はペットボトル。
ペットボトルは様々なものに生まれ変わりが可能な素材で、衣料品、生活雑貨、作業服、学生服、企業向けの制服、スーツ、シャツ、トレーナ、カバー、帽子、タオル、エプロン、スポーツウェア、白衣などなど、本当にありとあらゆるものにリサイクルされているそうです。
内訳としてはトレイや卵パックなどのシートが41%、シートやシャツなどの繊維が41%、ペットボトルが13%、文具、資材などの成形品が5%という割合になっているそう。
最後はプラスチック製容器包装。
日本で一般的な生活をしていると、食事を作るとなると必ず出るのがこのプラスチックごみ。
豆腐・味噌などの入った容器、肉や魚を入れる発泡スチロールトレイ、デザートのプリンやアイスの容器、そしてそれらを入れてきたレジ袋。
ぜんぶぜーんぶプラスチック製容器包装なのです。
他の資源ごみと同じようにプラスチック原料として他のものに生まれ変わるのはもちろんですが、廃プラスチックはRPFという高カロリーの固形燃料に生まれ変わり、製紙工場などで石炭代替の燃料として利用されることが多いというのが驚き!
「捨てること」そのものに罪悪感が出てしまう、様々なごみ。
けれど捨てたあと、きちんとリサイクルされ別のものに生まれ変わっているとわかれば、その罪悪感も少しは薄れ、別のものに生まれ変わってね、という気持ちになるのではないでしょうか。
きちんと知ることで、捨て方や捨てる意識も変わってきますよね。
「もったいない」からなんでもかんでも保管しておくのではなく、「もったいない」からこそ、きちんとした方法で捨てる、というのが今のごみの考え方なのかもしれません。