2018年 10月23日

重曹って、そもそも何?

ちょっとここの頑固な汚れを落としたいな…と考えた時、
掃除方法を調べてみると、よく出てくるのが「重曹」
地球を汚さない、ナチュラルクリーニングが流行るきっかけともなった、
今ではなくてはならないお掃除グッズの一つです。

しかし「重曹」が一体なんなのか?という問いに、
とっさにわかりやすく答えられるひとは実は少ないのではないでしょうか。
環境に優しい、というのが定説となっていてそれをみんな信じていますが、
本当に安全なのでしょうか?

そもそも重曹とは、「過酸化水素ナトリウム」のことで、
このほかにも「重炭酸ナトリウム」「重炭酸ソーダ」といい、
「重炭酸ソーダ」を略した形が「重曹」になります。(曹はソーダという意味)
水酸化ナトリウムはガラスを製造する際に出た副産物で、
天然の重曹は重炭酸ソーダ石という鉱物してつくられています。
そして驚いたことに実は、重曹は体内のphバランスを維持するという目的で、
人間の体内でも作られているのです。

じゃあやっぱり食べても大丈夫なんだ!と思いますが、
お掃除用の重曹のパッケージを見てみると、気になる文言が目に入ります。
それは「食品ではありませんので、食べないでください」というもの。
あれ?重曹って食品添加物として使えるくらいだから安全!
という触れ込みではなかったっけ?と思った方も多いのではないでしょうか。

現在一般的に販売されている重曹は「医薬用」「食用」「農・工業用」と、
純度や品質の違いで3つのグレードに分かれてています。
私たちが掃除用に使用しているのは3番目の「農・工業用」で、
「医薬用」「食用」と比べると純度が低く、不純物が混ざっていることがあります。
食べないでください、と書いてあるのは、純度の問題だったのです。
しかし、いくら口に入れて安全といっても摂取していい量には限度があります。
重曹の1日に摂取できる量は5グラム以下。
食塩水と二酸化炭素から作られているため、塩分の過剰摂取となることがあるからです。
胃薬代わりに重曹をそのまま飲むひともいますが、
飲み過ぎは帰って胃に負担をかけますので、摂取量には注意しましょう。

水で溶かすとシュワシュワとするため、なんだか危険なのでは?
と思うかもしれませんが、長時間でなければ素手で触っても大丈夫。
長時間触る場合は、皮膚のタンパク質が分解されて肌荒れをおこしてしまう
可能性がありますので、ゴム手袋をつけて作業しましょう。

そのシュワシュワとした効果で、お菓子作りにも使われることがある重曹。
ということはベーキングパウダー=重曹?と思うかもしれませんが、
ベーキングパウダーは重曹をベースにその効果を助ける粗大を組み合わせて作られている別のもの。
重曹(ベーキングソーダ)には独特のにおいと苦味があり、
焼くと色がつき、焼き上がりはもったりとしています。
もしもベーキングパウダーが手元になく、重曹で代用する場合は
レシピの分量の1/2量にするようにしましょう。

いかがでしたか?
薬に食品にお掃除にと万能の重曹。
特徴をよく知り、正しく付き合っていきたいですね。

(via 片付け110番)

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